【既卒・第二新卒・フリーター】仕事はやりがいで選ぶ?お金で選ぶ?
やりがいが大切か、お金が大切か
やりがいのある仕事がしたい、という方は多いです。既卒・第二新卒・フリーターから正社員を目指す方もせっかくならやりがいの持てる仕事をしたいというのが本音ではないでしょうか。
しかし、生きていくにはお金も大切です。お金を稼ぐために人は働くといっても過言ではありません。やりがいとお金、どちらが大切かという問題は非常に甲乙つけがたい難しい問題です。
この問題を考える上で、まずは私の知っているいくつかの例を出したいと思います。
お金を捨てて、やりがいを求めた人のお話
私の知り合いで元証券マンの方がいらっしゃいます。大手の証券会社に勤め、しかもそれなりの地位にいた方なので、年収は軽く一千万円以上。私の想像以上にもらっていてびっくりしました。
その方は証券会社の中でも、分かりやすく言えばデイトレーダーのように一日中数字を見て、数字を追って、パソコンに向き合う仕事をしていたそうです。株などの金融資産は、常に価格に変動があり、値段が高くなったその瞬間を見逃さず売りぬかないといけません。特にそういった値段が高くなる一瞬、というのは社内が殺気立っていたそうです。というのも、値段が高くなるその一瞬を1秒でも逃してしまうと、資産の値段はがた落ち、一瞬にして会社に何億という損害を与えてしまうからとの事で、そんな緊張感、私にはとても耐えられないなぁ、と思いながら話を聞いていました。加えて、海外の市場は、日本時間では深夜に開かれますから、場合によっては夜もしっかり眠れないこともあったそうです。失敗したときは上司に怒鳴られ、机を蹴飛ばされ、散々だったとのことでした。
そんな日々の中でも、それだけの仕事ではありますから、給料はかなり良かった、お金によって満足はしていたそうです。その人はメンタルが強そうな方だったので、そういった厳しい環境は嫌ではあるけどそこまで気にならなかった、とも言っていました。
しかし、数字を見続け、数字に追われ、数字とにらめっこをしている毎日。たとえお金をもらえたとしても直接誰かに感謝されること、誰かにほめられることも少ない毎日に、ある日突然疑問を持ったそうです。お金は得ていたとしても、自分は社会の役に立っていないのではないかと。もっと直接的に、正面から人と関わる仕事がしたい!という思いが日に日に強くなった、と。
会社をやめ、その人が仕事としたのは、驚くかもしれませんが「何でも屋」です。掃除や、蜂の巣の駆除、草むしりなどをする便利屋といったほうが分かりやすいでしょうか。証券会社で稼いだお金を元に起業してイチから立ち上げ、現在も仕事を行っているとのことです。忙しさも、何でも屋はほぼ年中無休で深夜に動いたりもするので、証券会社時代とあまり変わらない。ただ一番違うのが「人と直接会って、話をして、感謝をされる」こと。収入も落ちてはしまいましたが、新しいやりがいに満足しているとのことでした。
やりがいを捨てて、お金を求めた人の話
上の例とは逆にお金が必要で、やりがいを捨てた人も知っています。
営業職の方なのですが、自社の商品を本当に愛していて、その商品に関して文字通り一日中話し続けていられるほどでした。自社の商品を売ることによって、お客様に満足して頂いて、お客様からも深く感謝されている。その方もそういった深い人間関係が好きな方なので、仕事にとても満足していて、少し仕事中毒気味かな?と私が見て思うほどでした。
しかし、その会社はお客様に良心的な価格で商品を売るため、社員の給料があまり高くないとのことでした。その営業マンの方もやりがいには満足していましたが、給料にはあまり満足をしていませんでした。年功序列が強い会社であったので上のポストが空くことも考えにくかったそうです。
その方には結婚を考えている人がいました。しかし、今の仕事では給料が低く、相手の両親に納得をしてもらえないという話を以前から聞いていました。やりがいを持っている仕事を続けたいという気持ちはありましたが、収入を上げるために同じ業界ではありますが転職をして、収入UPを果たしました。その分仕事は少し辛く、厳しいものにはなったとのことですが、おそらく以前の会社に勤めたままでは、結婚は出来なかったでしょうし、また将来的にも上のポストが空かず、収入を上げることは難しかったでしょう。
将来的にはバランスが大切
やりがいとお金、どちらを優先すればよいのか。いろいろな人の話を聞いたり、人生を見たりしているうちに私自身もあまり分からなくなってきました。
いろいろな人を見ていることから、なんとなく分かったことはどちらかに偏りすぎていると後でバランスをとらされる、ということですね。お金を重視しすぎていると、やりがいが感じられなくなる。やりがいを重視しすぎていると、お金が足りなくなる。とりとめはなくなってしまいますが、両方をバランスよく追求することが、後で困らない方法なのかな、と考えています。
証券マンの方のように、お金がほしくなっても、やりがいのある仕事がしたくなっても、両方に対応できる実力をもっておくのも一つの手です。そういう意味ではまず自分が少しでもやりがいを感じられる仕事で能力を高めておいて、あとで方向転換を図るというのもアリですね。
既卒・第二新卒・フリーターの方に向けて
既卒・第二新卒・フリーターの方は入社した会社で早期退職をしたくないという思いが強いと思います。私も一社目に入社する前は会社に入社して合わなかったらどうしよう、ついていけなかったらどうしよう・・・という思いが強かったです。
早期退職をなるべく防ぐには、将来的なことはひとまず置いておいて、まず一社目に入るとするならばお金よりもやりがい、自分がなじめそう、自分がある程度続けられそうな会社を選ぶことをおすすめします。
多くのお金を頂く仕事というのは、高い能力を求められる仕事か、辛く厳しい仕事であることが多いです。証券マンの方を見てもそうですね。ましてや社会人として実績の少ない既卒・第二新卒・フリーターの方に多くお金を出すということは、高い能力を求めているということは考えにくいので、後者の辛く厳しい仕事、それも普通の人では到底耐えられない仕事である可能性が高いです。(人を大量採用して退職して、大量採用して退職してを繰り返しているような職場)
そういったところにあまり社会人経験がないまま入ってしまうと、自分の実力がつかないままに早期退職をすることとなってしまい、次の職場にやりがいもお金も求められなくなってしまいます。(もしかすると第二新卒の方にそうなってしまった方がいらっしゃるかもしれませんね)
ですので、ひとまず自分に実力がつくまではやりがいや続けやすさを求めて企業選択を行ったほうが、自分の人生をよりよいものに出来るのではと思います。
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